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グランプリアーティスト展

サクラヤスユキ 『POWER SCULPTURE – THE KABUTO PROJECT』

 

会期: 2003年11月6日(木) – 11月9日(日)
会場: ショウケース(スパイラル1F)
主催: 株式会社ワコールアートセンター
企画制作: スパイラル

 

“最強の彫刻” – 究極の美のかたち

 

2003年に開催したSICF4でグランプリを獲得した、サクラヤスユキの個展を開催しました。

サクラヤスユキ「POWER SCULPTURE – THE KABUTO PROJECT」はカブトムシの角(ツノ)型の彫刻とその角を兜(カブト)として装着したマッチョな男たちがふんどしをしめ、激しくぶつかりあう姿が強烈な写真作品、そしてCGで作られた展開プランの3つの要素で立体的に構成されています。 SICFではプロダクトとしての高い完成度とプレゼンテーションの迫力、そして作品全体にあふれるシュールなユーモア感覚が来場者に強い印象を与え、審査員の高い評価を得ました。

 

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鋭さを持つ先端部とそれにいたる流麗なラインをもつカブトムシの角のシンプルで明確なフォルム。”最強の彫刻”―サクラヤスユキはこの作品を通じて、そのコンパクトに凝縮されたひとつの形態からみなぎる生命力を表現してします。THE KABUTO PROJECTは「強いことこそ美しい」と考える彼の世界観を強く反映しています。彼はこのプロジェクトのために仲間を集め、チームサクラとして組織化し、そのコンセプトを追求しています。 そして、角の彫刻に劣らない強いインパクトを与えるのは”最強”にこだわった写真作品です。筋骨隆々のマッチョな男たちが騎馬戦の体勢をとり、角を頭上に必死の形相で戦う。彼はボディビルダーに声をかけて協力を求め、スタジオを借り、プロカメラマンによる撮影を行っています。展示の傍らには入念にポージングをシミュレートする無機質なCGを配置し、作品世界を多層的に見せています。アーティストの制作に対するエネルギーと独自の美意識がこの作品のクオリティの高さとなって表れています。

 

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プロフィール

 

05グランプリアーティスト展

サクラヤスユキ

 

THE KABUTO PROJECTにおいては彫刻家。
TEAM SAKURA PROJECT,INC.NY・社長、医療法人社団天宣会芸術監督。
WALL PAINTING さ組・組長。落雁の蜻蛉堂・店主。
数寄屋落雁大工。美術 (壁画) 博士。現在 (2003年) NY在住。

 

サクラヤスユキのオフィシャルサイト

 

Photo: Katsuhiro Ichikawa