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SICF19

SICFワークショップ for Creators

「一人でつくる」


第62回岸田國士戯曲賞最終候補に作品がノミネートされるなど、劇作家、演出家として活躍する鳥公園主宰の西尾佳織をファシリテーターに迎え、主にクリエーターを対象とした3日間のワークショップを開催します。時間をかけて作品制作のプロセスを見つめ直し、創作過程を他者と共有することにより、自分ならではの作品創作の「回路」を発見していきます。

「一人でつくる」ステートメント
稽古場で。「『浦島太郎』のあらすじをしゃべってください」と言う。
誰かがしゃべる。みんな、うんうん、私の知ってる話と同じだ、と思う。
「じゃあ次の人」と言う。え? という感じになる。
当てられた人が、「あの、さっきの人のとほとんど同じになりますけど……」と困惑している。
それでいいのでやってみてくださいと言って、やってもらう。
その人の考える「同じ」の意味でいったら確かに「ほとんど同じ」になる。
「はーい。じゃあもう一人くらい、誰か」と言って、また戸惑いながら、「あ、じゃあ」とか言って一人、やってくれる。
やっぱりまあ、「同じ」になる。

でもここで言われている「同じ」は、意味の話だ。
それは、社会で日常生活を滞りなく送りやすいようにこの形式でコミュニケーションを取るようにしましょう、と訓練された形だ。

一人目の人は、『浦島太郎』をバッドエンドの物語と捉えているようだった。「太郎はおじいさんになってしまいました(あーあ!)」という終わり方で、全体もそこに向かう構成。
二人目の人は、「玉手箱のけむりは救い」と思っているみたい。竜宮城へ行くまでの漁師生活の語りが長くて、そこに苦しさがあった。
三人目の人は、カメや、タイやヒラメの舞い踊り、乙姫に「なって」語る度合いが高くて、浦島太郎目線で全体が構成されていた。

そんな風に、「同じ」話でも、それぞれの人の回路を通して出てくると「違って」くる。
この「同じである」ことではなく「違っている」方に目盛りを合わせて付き合えるのが、芸術というフィールドのいいところなんじゃないか。
他人から見たら、「え、どれも大して変わんないんですけど。何が面白いの?」と言われかねない違いでも、本人にとってはそこが重要だったりする。
「それが? 結局なんなの?」と言われても、踏みこたえたい。
自分はどういう風に世界を見ているのか? その回路を使ってしか作品はつくれない。
外側にある価値基準に賢しらに合わせて逆算でものをつくっても、空虚になる。

だからこのワークショップでは、「自分の回路を発見する・開通させる・見直す・開拓する」ことをやる。
講師が生徒になにかを教える・与えるタイプのワークショップではなくて、参加した人が自分の回路とトコトン向き合う。
でもそれは、「自分自分自分……」とやって成るものではない。だから他人がいる。

アーティストだけが対象というわけではありません。
人は生きる中でみんな何かしら表現していて、その伝える回路が上手くいかなかったり目詰まりを起こしていたりするものだと思うので、そういうことをほどいてメンテナンスしたいと思う人なら、誰でも歓迎です。

応募対象 : 主にクリエーターを対象としますが、日常の中で、自身の表現行為や他者とのコミュニケーションに問題意識を持ち、それらを見つめ直したい、解決策を考えたい方なども対象とします。アート、デザイン、演劇、ダンス、詩、音楽などジャンルは不問です。


日時:5月1日12:00-20:00 (昼食付き)
   5月2日11:00-20:00
   5月3日11:00-17:00

※5月1日はスパイラルカフェで西尾佳織と参加者での昼食会を予定しております。

5月1日
西尾佳織が出す課題に取り組み、「回路」と向き合う前の事前準備を行ないます。

5月2・3日
一人で創作したり、他の参加者と考えを共有したり、プレゼンテーションするなどさまざまな方法で自分の「回路」と向き合います。3日目の最後の約1時間で3日間で発見したこと、考えたことを発表します。

会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)、スパイラルルーム(スパイラル9F)

ファシリテーター:西尾佳織(SICF18 PLAY 中村茜賞)

https://www.bird-park.com/about

参加費:3,000円

参加人数:8名程度(要事前申込)※ 応募者多数の場合は参加動機により選抜有。

申込締切:4月25日(水)23:59

申込方法:メール件名に「SICF19ワークショップ(西尾佳織)申込」と記載し、メール本文に下記内容をご記載の上お送りください。 (コピー&貼り付けをして、そのままご使用ください)
SICF事務局 sicf-event@spiral.co.jp

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《参加者情報》
氏名:
ふりがな:
年齢: 
連絡先(電話番号): 
メールアドレス:
住所:〒
SICFの応募経験(有/無):

参加動機800字以内:
※ステートメントを読んだ上で、このワークショップに参加することがなぜ今のあなたに必要なのか、これまで何をやってきたのかなどの参加動機をご記載ください。また、クリエーターの方はご自身の専門性もご記載ください。
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