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SICF25

SICF25 EXHIBITION 審査員

 

金澤韻|キュレーター

舘鼻則孝|アーティスト

廣川玉枝|デザイナー

山城大督|美術家・映像作家

加藤育子|スパイラル キュレーター


 

金澤韻 

キュレーター

 

ジャンルが固定されていないコンペ、SICFは、本当に貴重な発表の場です。思いを形にすること、作ること、提案すること、その素直な感情こそが、社会を動かす創造力につながっているのだと私は信じていますし、SICFはそれをダイレクトに感じられる数少ない機会です。毎回、来場者や出展者同士で楽しい交流が生まれるのを目にしていますので、そういう繋がりができる場としても貴重ですね。会場でお会いできるのを楽しみにしています!

 

PROFILE

公立美術館勤務後、2013年よりインディペンデント・キュレーターとして活動。メディアアート、漫画、地域とアート、障害とアートなど既存の美術の枠を超える領域を扱い、時代・社会と共に変容する人々の認識を捉えようとする企画を国内外で行う。株式会社コダマシーン共同代表。京都芸術大学客員教授。現代美術オンラインイベントJP共同主宰。


 

Photo by GION

 

舘鼻則孝

アーティスト

 

素材・技法や領域にとらわれないような自由な表現に期待しています。作家にとっての作品は、「コミュニケーションツール」でもあります。自分の考えや想いを作品を通して伝えてこそ、その作品が存在する意義があり、作家がこの時代に表現するということの価値に繋がると思います。また、SICFに参加することで創作活動を通して「自分にしかできないこと」、自身のアイデンティティーを模索してほしいとも思っています。

 

PROFILE

1985年、東京都生まれ。東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻卒。卒業制作として発表したヒールレスシューズは、花魁の高下駄から着想を得た作品として、レディー・ガガが愛用していることでも知られている。現在は現代美術家として、国内外の展覧会へ参加する他、伝統工芸士との創作活動にも精力的に取り組んでいる。作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館などに永久収蔵されている。


 

 

廣川玉枝

デザイナー

 

作り手の想いが伝わる作品には人間の感情をポジティブに導く力が備わっていると思います。その理が姿形に現れているものを直感的に人は美しいと感じ、美しいものは時代を超え人々に響きを与える力があります。皆さんの豊かな想像力で生み出された、人の心に一筋の光をもたらすような心躍る作品に出会える事を楽しみにしています。

 

PROFILE

2006年「SOMA DESIGN」を設立。同時にブランド「SOMARTA」を立ち上げ東京コレクションに参加。第25回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。単独個展「廣川玉枝展 身体の系譜」の他Canon[NEOREAL]展/TOYOTA [iQ×SOMARTA MICROCOSMOS]展/YAMAHA MOTOR DESIGN [02Gen-Taurs]など企業コラボレーション作品を多数手がける。2017年SOMARTAのシグニチャーアイテム“Skin Series”がMoMAに収蔵され話題を呼ぶ。2018年WIRED Audi INNOVATION AWARDを受賞。2021年大分県別府市で開催される芸術祭「in BEPPU」にアーティストとして招聘され、同年12月「廣川玉枝 in BEPPU」にて市民とともに作り上げる新たな祭を発表。同年、開催された東京オリンピックの表彰台ジャケットをアシックスと共同開発した。

http://www.somarta.jp

 

 


 

山城大督

美術家・映像作家

 

審査において私が重要視するのは、SICFの限られた展示空間の中で「鑑賞者が何を体験をし、どのように思考するのか」を作家が緻密に設計しているかどうかです。一方、スパイラルホールの立地や、開催時期、SICFの成り立ちや文脈を意識してほしいです。技術やコンセプトや想いだけが先行していないか、何度も再考することで高精度の作品が生まれます。世代や国籍や時代を越える普遍的なテーマを持った作品に出会うのを楽しみにしています。

 

PROFILE
映像の時間概念を空間やプロジェクトへ応用し、その場でしか体験できない《時間》を作品として展開する。2006年よりアーティスト・コレクティヴ「Nadegata Instant Party」を結成し、全国各地で作品を発表。また、山口情報芸術センター [YCAM] にてエデュケーターとして、オリジナルワークショップの開発・実施や、教育普及プログラムを多数プロデュース。京都芸術大学専任講師。第23回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品受賞。


 

 

加藤育子

スパイラル キュレーター

 

25回という節目を迎えるSICF。

2000年にスタートしてから、アートをとりまく環境も、社会も絶え間なく変化し続けています。様々な流行り廃りがある中で、スパイラルはアーティストにしか生み出せない世界、アートだからこそ開ける道があると信じ、未来の才能を発掘支援するSICFを大切に育んできました。

これまで参加された2500名を超える出展者が綴ったその先に、SICF25という新しいページが広がります。今回も多彩なアーティストの皆さんに出会い、瑞々しい景色を共に創っていくことを楽しみにしています。

 

PROFILE
東京大学大学院人文社会系研究科修士課程修了後、スパイラル/株式会社ワコールアートセンター入社。ギャラリー担当ならびに同チーフ・キュレーター等を経て、現在アート事業部 部長・キュレーター。現代美術のキュレーションを軸に、スパイラルが発信するアートの責任者として、各種プログラムやコンテンツの企画管理・ブランディングを行う。主な展覧会に 「棚田康司展『◯と一』」(2011)、「小金沢健人展『煙のゆくえ』」(2016)、「すがたかたちー『らしさ』とわたしの想像力」(2017)、「まつり、まつる」(2018)、「うたう命、うねる心」(2019)など。企画・ディレクション業務に、スパイラル25周年企画「en」(2010)、複合ショップ「MINA-TO」、エデュケーションプログラム「Spiral Schole」など。