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グランプリアーティスト展

川瀬浩介 『Long Autumn Sweet Thing』

 

会期: 2002年10月31日(木) – 11月4日(月・祝)
会場: ショウケース(スパイラル1F)
主催: 株式会社ワコールアートセンター
協力: 株式会社ミディア、有限会社エムズ・コミニカ、nA system、”n” ensemble orb
企画制作: スパイラル

 

鑑賞者を想像の世界へといざなう光と音のアンサンブル

 

2002年5月に開催したSICF3でグランプリを獲得した、 川瀬浩介の個展を開催しました。

グランプリを受賞した川瀬浩介の作品「Long Autumn Sweet Thing」は光と音のみのシンプルな構成が鑑賞者に強い印象を与えました。 本展ではさらにダイナミックにグレードアップしたインスタレーションを展開しました。

 

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川瀬浩介の作品は自らが作曲した音源と、それにシンクロして明滅するようにプログラミングされたオリジナルのボックス型ライティングシステムによって構成されています。光が音に呼応して、まるでダンスをしているかのように滑らかに、表情豊かに繰り広げられる明滅は、コンピューターにより制御・構築しています。 川瀬は「理屈抜きに美しいと感じることができるものを創りたかった。作品を体験した人が何かを感じたり、考えたりするきっかけになるものを」と語ります。 巧みに奏でられる光と音によるアンサンブルが、ある種の「触媒」となり、鑑賞者の記憶の底にあるさまざなイメージを呼び覚ます「装置」となることを彼はこの作品で試みました。

 

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プロフィール

 

川瀬浩介

 

作曲家・美術家
TV、CM、WEBのための商業音楽作品を始め、コンテンポラリー・バレエのための作曲まで幅広く手がける。
02年より、光や映像、音を用いたアート作品の制作/発表を開始。
08年度には、NHK教育「からだであそぼ」の音楽を一部担当 (森山開次「踊る内蔵」他)。
表現形態を問わず「間口が広く奥行きのあるもの」を追求している。
09年初春、「台北・横浜アーティスト交換プログラム」に参加。台湾・台北市に滞在し、作品制作/発表を行なった。
www.kawasekohske.info

 

Photo: Katsuhiro Ichikawa