SICF23 MARKET部門 グランプリアーティスト展
Leo Koda「In Fill Out」
会期:2023年5月2日(火)- 5月7日(日)11:00 ‒ 20:00
会場:エントランス(スパイラル1F)東京都港区南青山5-6-23
入場無料
主催 : 株式会社ワコールアートセンター
企画制作 : スパイラル
グラフィックデザイン : WALTZ. LLC
主催 : 株式会社ワコールアートセンター
企画制作 : スパイラル
グラフィックデザイン : WALTZ. LLC
SICF23 MARKET部門 グランプリアーティスト展 展示風景 Photo: TADA (YUKAI)
若手作家の発掘・育成・支援を目的として 2000 年から開催しているアートフェ スティバル「SICF (スパイラル ・インディペンデント・クリエイターズ・フェ スティバル)」の第23回のMARKET部門にてグランプリを受賞したLeo Kodaの日本初発表の作品を含む展示「In Fill Out」をスパイラルエントランスにて、SICF24と同時開催しました。
3Dプリントが“未来のクラフト”たり得るかという問いから生まれた《In Fill Out》は、出力されたシートをお湯で茹でることによって膨らませ、形をデザインするプロジェクトです。ハイテクノロジーとされる3Dプリントと、ローテクノロジーである“茹でる”という行為を組み合わせるユニークな発想、そして3Dプリント独自のインフィルという内部の構造に着目し、新たな造形を生み出したオリジナリティが評価され、グランプリを受賞しました。
本展では、Leo Kodaが1年かけて制作した《In Fill Out》のアイテムが一堂に会する初の機会となります。農産物などのデンプンから抽出される生分解性プラスチックの使用など、環境にも配慮された本アイテム。
皆さまの初夏のお部屋にもビビッドなアクセントとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
なおグランプリアーティスト展の会期中には、4名の受賞者による展示も同時開催しました。
■ 林口砂里
一般社団法人富山県西部観光社 水と匠 プロデューサー
3Dプリンターで造形された樹脂を「茹でる」という発想に、まずはとても驚かされました。 その背景には、新しいテクノロジーが「未来の工芸」たり得るのか、というLeoさんの深い考 察と真摯な態度がありました。同時にユーザーに訴えかけるPOPなデザインやプレゼンテーションも工夫されており、今後の可能性を非常に感じました。
■ 西村直子
スパイラル 販売部 商品課長 統括バイヤー
個人的に一番評価した点はバランス感覚でした。作品の素材や色、フォント、ブースはもちろん、 使い手との関係性、生産方法などに関して、本人の思いと、今のものづくりに求められていることを考え抜く力の釣り合いが取れていて、とても将来性を感じました。作家本人が不在でも「伝 える」仕組みもよく考えられており、今後SICFに参加する作家の方にもよいお手本になったの ではと思います。今後どんな活動をされるのか、スパイラルでの展示も大変楽しみです。
Photo : Ronald Smits (Website・Instagram)
Leo Koda
1997年生まれ。2020年武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科インテリア デザイン専攻卒業後、留学。2022年スイスのローザンヌ美術大学(ECAL) プロダクトデザイン専攻卒業。現在、オランダのアイントホーフェンにデザ インスタジオを構える。 2018年山際照明造形美術振興会奨学生。主な展覧会に、「Rossana Orlandi exhibition」(2022、M7/ドーハ、カタール)、「supersalone | Salone del Mobile『The Lost Graduation Show』」(2021、Rho Fiera/ミラ ノ、イタリア)など。
グランプリアーティスト展と同時開催でSICF23 MARKET部門の受賞者4名が作り出す魅力あふれる作品/プロダクトを展示販売しました。
参加アーティスト:ASAZU HITOMI(川渕恵理子賞)、ninnpin nibi(鈴木マサル賞)、石橋陽子(林口砂里賞)、藤原未遊(オーディエンス賞)
会期:2023 年 5 月 2 日(火)- 5 月 7 日(日) 11:00 ‒ 20:00
会場:エントランス(スパイラル1F)東京都港区南青山5-6-23
入場無料
ASAZU HITOMI 川渕恵理子賞
私は主に京都の伝統工芸品である金銀糸と彫金を組み合わせた作品を中心に制作している。私はジュエリーを人と人、また自身とのコミュニケーションツールとして考えている。実用性だけでなく芸術性を重視したジュエリーの制作を心掛けている。____ ASAZU HITOMI
1990年 三重県生まれ
大阪デザイナー専門学校 卒業
コンテンポラリージュエリー作家。京都・寺島保太良商店のオリジナルブランド “絲” の外部デザイナーとしても活動している。
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2022年 「SICF23」 MARKET部門(スパイラルガーデン/東京) 川渕恵理子賞
2021年 「やりとりする境界面」(Art Gallery ESPACE 446/大阪)
2020年 個展「JUBILEE」(The Terminal KYOTO/京都)
2016年 委託販売(MARK’STYLE TOKYO Paris Le Marais/パリ、フランス)
2016年 「New Jewelry NEXT」(CLASKA/東京)
2015年 「大阪デザイナー専門学校グループ展」(大阪髙島屋/大阪)
2014年 大阪デザイナー専門学校卒業制作 学科賞
ninnpin nibi 鈴木マサル賞
「きょう一日を生きている、えらすぎる人類におくるプレゼント。」をコンセプトに1年間の時の経過を、二十四節気になぞらえて、テキスタイルを制作している。なかなか思うようにいかない人生のなかで、自分がきめた決断や考えを、迷いながらでも肯定する気持ちを忘れないでいてほしいな、というメッセージを込めている。____ ninnpin nibi
2018年 Jyderup Højskole 卒業(ジデルップ、デンマーク)
2019年 skals – højskolen for design og håndarbejde 卒業(スカルス、デンマーク)
欧州滞在中は30カ国以上の美術館やアートスタジオなどを訪ねる。
2022年 東京藝術大学 美術学部デザイン科 卒業
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2022年 「SICF23」 MARKET部門(スパイラルガーデン/東京) 鈴木マサル賞
2022年 「第70回東京藝術大学卒業・修了作品展」(東京藝術大学/東京)
2019年 skals – højskolen for design og håndarbejde 卒業制作展(スカルス、デンマーク)
2018年 Jyderup Højskole 卒業制作展(ジデルップ、デンマーク)
石橋陽子 | Yoko Ishibashi 林口砂里賞
手法にこだわらず、図形・点・線のフォルムを使いミニマルに表現している。言葉が世界を表現しているように、図形も世界を表現している。とても身近な物から遠い宇宙、目に見えない心までも。世界共通の認識があり、誰しもが使える図形を自分というフィルターを通し、言葉を紡ぐように心地のよいバランスを探しながら、新しい形へ変換し、見る側の想像力の喚起へと繋いでいる。____ 石橋陽子
1999年より製作活動を開始。民俗学に興味を持ちプリミティブな作品を制作2013年より図形の持つ深遠さに魅了され現在に至る。
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2022年 「SICF23」 MARKET部門(スパイラルガーデン/東京) 林口砂里賞
藤原未遊 | Miyu Fujihara オーディエンス賞
板ガラスを積層した時の透明感に魅力を感じている。熱した時のガラスの流れや、光に照らされた時の影の表現を活かした作品を制作している。____ 藤原未遊
2000年 愛知県生まれ
2023年 女子美術大学 デザイン工芸学科ガラス専攻卒業
2023年 武蔵野美術大学大学院 造形研究科デザイン専攻工芸工業デザインコース在籍
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2022年 「SICF23」 MARKET部門(スパイラルガーデン/東京) オーディエンス賞
2022年 「ISETAN呉服×女子美2022」(伊勢丹新宿店/東京)